食も器も絶景も天草爛漫トリップ
春夏シーズン1泊2日編

春の天草が誇る最高級の
生のムラサキウニや、アツアツを食すご当地限定の楽しみを満喫!
美食と器で“魅せる天草”

春から初夏にかけての天草は、まさに美食の楽園!その金看板は、並み居るウニの中でもダントツ希少なムラサキウニ。かわいいイルカのヒコーキから降り立った瞬間、行く先々で旨い肉や魚、そして柑橘などが押し寄せてくる。島人が磨き上げた一品が、食いしん坊にはたまらない。「一度は天草来てはいよ!」全国の食通もうなる美食ポテンシャルに、誰しも恋すること間違いなし。

旅のみどころ

モデルコース行程

1日目

2日目

太陽と潮風の恵みたっぷり
オリーブオイルの魅力を知る

[ 天草オリーブ園AVILO ]

太陽と潮風の恵みを受ける天草は、オリーブ栽培の好適地。天草空港まで車で10分という好アクセスの『天草オリーブ園 AVILO』では、愛情たっぷりに育てたオリーブを丁寧にしぼったエクストラバージンオイルが人気です。天草産オリーブオイルの魅力は、しぼりたてのフレッシュな風味。クセがなく、香り高い逸品です。

天草産オリーブオイルをテイスティングしながら「どんな料理に合うのかな」と考えるのも楽しみの一つ。天草生まれの塩と合わせてカルパッチョにするもよし、アイスクリームにたっぷりとかけて塩をひとつまみ落とせば、甘じょっぱいオシャレなフレーバーに変身!フレッシュな美味しさだから、多彩なメニューにプラスして、オリーブオイルの魅力を満喫して。

天草オリーブ園AVILO

  • 住所:熊本県天草市五和町御領蛍目1580-1
  • 電話:0969-32-0366
  • 定休日:年末年始
  • Webサイト

太陽と風の力で作る特別な天日塩

[ 自然食品研究会 ]

通詞島名物の一つは、風と太陽の力を生かし手間暇掛けて精製する「天日塩」。人工的に加熱しないため、とってもまろやかで、有機物やミネラルがギュッと凝縮した旨み豊かな塩ができるのです。一粒一粒が四角い結晶になっているのでサラサラしており、湿度の高い台所でも固まることなく使えることも人気の秘密です。

くみ上げた海水を循環させ濃縮させる櫓や、太陽と風の力だけで結晶化させる精製所の見学も。天日塩『はやさき』を試食すると、その旨みには誰もが驚くほど。料理に使えば、ミネラル分と有機物が食材の味を引き出し、天然の酵素も体に染みわたるそう。早崎海峡の豊かな海水の恵みが凝縮した特別な塩です。

自然食品研究会

  • 住所:熊本県天草市五和町二江106
  • 電話:0969-33-0610
  • 定休日:水曜
  • Webサイト

新鮮ないけすの魚や近海魚が
リーズナブル!

[ 道の駅天草市イルカセンター ]

海沿いに建つ、イルカウォッチングの総合受付カウンターがある道の駅。地元・二江の地名にちなんだ物販コーナー『二江市場』には、大きないけすがあり、珍しいウツボや近海の魚もとってもリーズナブル!2階の漁協レストランで作られた魚の総菜や、地元で採れた野菜、農産・海産物の加工品、お土産品も多彩にそろいます。

道の駅天草市イルカセンター

  • 住所:熊本県天草市五和町二江4689-20
  • 電話:0969-33-1600
  • 定休日:12月31日、1月1日
  • Webサイト

これぞ本当の生ウニの美味しさ!

[ 幸寿司 ]

二江漁港すぐ近くで、舌の肥えた地元人をうならせてきた鮨店。名物メニューの一つ「生うに握り」(2貫1,540円)は、人生で一度は食べておきたいと断言できるほどの逸品です!二江漁港で大将自ら仕入れた、新鮮な生ウニのみを使用。臭みがなく、驚くほど甘み豊かでクリーミーな“本物の生ウニ”は、いつまでも記憶に残る美味しさです。

春(2月下旬〜4月下旬頃)は希少なムラサキウニ、そして夏(7月〜9月中旬頃)は、濃厚な甘みを味わえるアカウニの握りの時季。地元の人が太鼓判を押すウニの美味しさをぜひ、堪能して。もちろん、各種握りや海鮮丼、天草タコ定食、海老フライなど、漁港近くならではの新鮮な海鮮を、さまざまな料理で楽しむことができます。

幸寿司

  • 住所:熊本県天草市五和町二江4806-1
  • 電話:0969-33-1644
  • 定休日:月曜
  • Webサイト

料理を盛り付けて完成する器に出合う

[ 朝虹窯 ]

名匠・中里隆氏の下で修業を積んだ陶芸家・余宮隆さんのギャラリー。もともと農協の事務所だったという建物も一興、重厚な金庫の扉が残されているなど、余宮さんの人柄に触れるような大らかで居心地のよい空間です。整然と並んだ作品は、どれも手になじむほどよい重さ。「器は料理を盛り付けて完成する」そんな信条を語り掛けてくるようです。

素地の表面をヘラなどで削った鎬(しのぎ)の器は、光と影が描き出す風合いに、化粧土を表面に塗った刷毛目の器は、そのダイナミックな刷毛の動きに魅せられていくよう。和食にも洋食にも合うような洒落たフォルムこそ“余宮ワールド”の真骨頂。炎と土が描き出す無二の表情を持つ器は、まるで自然の美を写し取ったような趣に満ちています。

朝虹窯

  • 住所:熊本県天草市本町下河内下向874-8
  • 電話:0969-24-4946
  • 定休日:不定
  • Webサイト

人が集う天草の魅力発信基地
焼酎で豊かな旅時間にカンパイ!

[ 天草酒造/KANPAI AMAKUSA ]

創業明治32年(1899年)の「天草酒造」は、天草で唯一の焼酎蔵です。創業以来120年余使い続けてきた甕(かめ)で、全て作業で造られているのは、この蔵を代表する芋焼酎「池の露」。ひと口飲むと、まるで焼き芋を頬張った時のような甘い風味が広がります。最盛期には4カ月ほど泊まり込み、夜中も3時間おきの作業が続くと語るのは、四代目・平下 豊さん。「一滴、また一滴と蒸留するので、ゆっくりゆっくりできていく。だから濃厚で香り高い焼酎に仕上がるんですよ」と、焼酎に対する平下さんの思いを直接聞くことができるのも、多くの人を引き付けて止まないこの蔵の魅力です。

焼酎蔵の目の前に広がるのは、天草東海岸の青い海!遠くに臨むのは、鹿児島県の獅子島です。この蔵では位置する場所柄、鹿児島の芋、長崎の麦、そして熊本の米という焼酎文化が息づいており、全国でも珍しく芋・麦・米で焼酎を作っています。平下さんは2021年5月に、こうした自慢の焼酎に加え、天草の食材を使ったグルメも味わえるカフェ『KANPAI AMAKUSA』を立ち上げました。「焼酎ファンはもちろん、天草ファンが集う魅力発信基地にしたい」と熱い思いを語ります。

例年4月頃には「新和 de KANPAI」という酒蔵イベントも開催。船上焼酎バーでは、限定焼酎を提供して左党を魅了してきました。そんな集いの場を常設したいという平下さんの思いを叶えた「KANPAI AMAKUSA」へ、県内外から多くの人々が訪れています。そのテラスに立てば、穏やかに波打つ海とぽっかり浮かぶ島々が目前に広がり、これぞ天草の原風景!この豊かな自然と温暖な気候に包まれながら、焼酎をゆったりと飲む時間のなんとも贅沢なこと。天草の食材をたっぷり使った「おむすびらんち」(平日は要予約)もお楽しみ~♪イベントやランチなどの営業情報はフェイスブックやインスタグラムをチェックしましょ!

天草酒造/KANPAI AMAKUSA

  • 住所:熊本県天草市新和町小宮地11808
  • 電話:0969-46-2013
  • 定休日:日曜、祝日、年末年始
  • Webサイト

祈りの地を歩く 世界遺産・﨑津集落

[ 﨑津教会 ]

﨑津教会は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」構成資産の一つ。堂内は希少な畳敷きとなっており、祭壇はかつで“踏み絵”が行われていた位置に当たるとか。禁教時代から現在まで手厚く信仰が守られてきました。 “海の天主堂”ともよばれ、尖塔に十字架を掲げた重厚なゴシック様式のシルエットが静かな漁港に佇んでいます。

﨑津では集落散策もオススメ。『﨑津史料館みなと屋』で﨑津集落の歴史に触れたら、ほどよい甘さの郷土菓子『杉ようかん』を食べてみましょう。舟まで続く“トーヤ”と呼ばれる小道や石畳に寝転ぶ猫たちも見どころの一つ。『﨑津諏訪神社』では、神道・仏教・キリスト教の三宗教一体の御朱印もいただけます。

﨑津教会

  • 住所:熊本県天草市河浦町﨑津539
  • 電話:0969-78-6000(﨑津集落ガイダンスセンター)
  • 定休日:教会行事が行われる時は入館できません
  • Webサイト

“ラピュタの樹”と夕日の絶景を楽しむ

[ 西平椿公園 ]

天草西海岸、東シナ海を望む海岸沿いにある、約10haの公園。約2万本のヤブツバキが自生する群落地として有名です。最近では、『蔵石』と呼ばれる巨岩を包み込むアコウの巨木もSNSなどで話題! まるで、空に昇る“ラピュタの樹”のような姿なのです。自然の力の雄大さを目の当たりにして、見るだけでも力がみなぎりそうなパワースポットです。

西平椿公園

  • 住所:熊本県天草市天草町大江
  • 電話:0969-42-1111(天草市天草支所 まちづくり推進課産業建設係)

朝虹窯の器でいただく天草の旬の味覚

[ 串焼よみや ]

「朝虹窯」の余宮隆さんの器は、“料理を盛り付けて完成する器”。その器で天草の海の幸山の幸をふんだんに使った料理を楽しめるのが、余宮さんのお父さんが営む「串焼よみや」です。食材と向き合い丁寧に作られる料理と器のコラボは、まるで芸術作品を鑑賞しているかのよう。料理が運ばれてくる度に思わずため息が出てしまいます。

店名通り、“串焼き”がメインのお店ですが、お料理は、天草の旬の魚介類や野菜、果物、そして天草産のお肉を素材とした趣向を凝らした創作料理も豊富。火の入れ方、調味など食材それぞれを最も美味しくいただけるよう仕上げられた品々は、決して器には負けていません。天草の食を満喫したい人は、まずは押さえておいて間違いのないお店です。

串焼よみや

  • 住所:熊本県天草市浄南町1-4
  • 電話:0969-23-7778
  • 定休日:日曜

朝限定の焼きたてかまぼこをゲット!

[ 松下かまぼこ店 ]

天草の食卓に欠かせない食材といえば“かまぼこ”。大正14年(1925年)創業の『松下かまぼこ店』では、毎日早朝に、天草各地へ届けるかまぼこが製造されます。朝7時〜7時半頃に訪れれば、焼きたてちくわや揚げたてかまぼこを購入できます! 天草に泊まった人だけが出合える、アツアツ・柔らかな出来たての美味しさ。この上ない旅の贅沢です。

ここで言う「てんぷら」とは、魚のすり身揚げのこと。保存料不使用で、天草産の旬の地魚と上質なスケトウダラ、刻みゴボウを混ぜてこんがり揚げたてんぷらは、噛むほどに旨みが染み出してきて、臓腑に染み渡るおいしさ! ほかにも、ゆで卵を丸々かまぼこで包んだ「ばくだん」など、天草ならではの味覚もあるので、お土産もぜひゲットして。

松下かまぼこ店

  • 住所:熊本県天草市船之尾町2-20
  • 電話:0969-22-2219
  • 定休日:日曜
  • Webサイト

行列ができる、焼きたて塩パン

[ リゾラテラス天草 ]

上天草市松島町の前島にあるリゾートマーケット内に、行列ができる塩パン店があります。天草の塩を練り込んだ生地に、満月の夜に汲んだ海水を平釜で炊いて天日干しした藻塩をのせ、手作業で職人が焼き上げています。香ばしく外はカリッと、中はもっちりとした生地と、滋味深い藻塩との相性は抜群! 何個でも食べたくなる美味しさが魅力です。

塩パンは約1時間ごとに焼き上がるので、高い確率で焼きたてを入手できます。「プレーン」のほかに「メロンパン」「明太子」など味のバリエーションは約7種類。さらに、天草のお土産や海産物加工品の販売、カフェやレストランもあり、目の前の港からはクルーズ船の発着も。海のリゾート感にひたりながら絶品塩パンにかじりつこう!

リゾラテラス天草

  • 住所:熊本県上天草市松島町合津北6215-16
  • 電話:0969-56-3450
  • 定休日:12月31日、1月1日
  • Webサイト

外はザクザク、中はジョワっ!
初めてのドーナツ食感

[ CAFE 麻こころ茶屋 macocorochaya ]

海を臨むレトロな食堂カフェの名物は、ボリュームたっぷり、大満足のドーナツ。黒蜜きなこ、シナモンシュガー、ココナッツミルクシュガーなどなど、どれもかわいい“映えメニュー”ばかり。スイーツ系のほかに、『たまごサンドドーナツ』などの知る人ぞ知るごはん系も人気です。スパイシーなメニューもあり、ドーナツの可能性に魅了されてしまいそう。

この店のドーナツの特徴は、その食感といっても過言ではありません。外はザクザクとして、中はジュワっと柔らかく、初めて食べたら誰もが驚き、そしてまた食べたくなる、他店では味わえない美味しさです。香り立つコーヒーを片手に、海を眺めながらのんびりといただくなら、開店時間の11時に合わせて、少し遅めの朝ごはんにしてみては?

CAFE 麻こころ茶屋 macocorochaya

  • 住所:熊本県上天草市大矢野町上 6586-3
  • 定休日:不定(HPで要確認)
  • Webサイト

天草松島と天草五橋を一望
テイクアウトでランチを楽しんで

[ 千厳山展望所 ]

千厳山の山頂標高162mにある展望台。日本三大松島に数えられる天草松島と天草五橋を一望できる景勝地です。西に有明海や雲仙、北に大矢野島、東には不知火方面を眺めることができます。天草の旨いものを巡りテイクアウトしたら、『千厳山展望所』へドライブしませんか。絶景を眺めながら食べるモーニングやランチもオススメです。

千厳山展望所

  • 住所:熊本県上天草市松島町合津
  • 電話:0964-56-5602(天草四郎観光協会)

市場直送の鮮魚を丸ごとお土産に

[ サンキューマート内 野島鮮魚 ]

地元の人に長く愛される、小さな激安スーパーマーケット『サンキューマート』。この中にある『野島鮮魚』は、毎朝、目利きのご主人が市場で仕入れた鮮魚が丸ごとズラリと並ぶのが名物。売り切れ御免なので、開店直後の朝に足を運んで注文し、持ち帰り用に下ごしらえを頼んで、ドライブに出かけましょう。空港に行く前に取りに来るのがオススメです。

丸ものの魚をそのままでもよいし、三枚おろしなど加工をお願いすることもできます。正面のショーケースにも刺し身や切り身などが並び目移りしてしまうほど、種類も豊富です。最近はなかなか、魚屋さんと会話しながら購入する機会も減ったもの。少し懐かしい雰囲気で、地元の人しか知らない名店で贅沢な鮮魚を手に入れましょう!

サンキューマート内 野島鮮魚

  • 住所:熊本県天草市北原町15-8
  • 電話:0969-22-0218(サンキューマート)
  • 定休日:なし

手作りの“地魚総菜”をお土産に夕食に

[ ふれあい広場 ]

お土産に、天草ならではの“地魚総菜”をお持ち帰りするのはいかが? 水産会社が営む直売所『ふれあい広場』には、地元の魚、野菜のお総菜がズラリと並びます。注目は、揚げたてが随時追加されるフライのコーナー。特に白身魚のフライは大ぶりで身がホクホク。持ち帰る途中で食べてしまい、お土産がなくなりそう!

他にも、地元のお母さん達が手作りしたお総菜が、ズラリと並びます。日替わりのメニューもあるので、どんな料理と出合えるかもその日のお楽しみ。鮮度抜群のお刺し身や、天草島内の農家直送の野菜など新鮮食材もたっぷり手に入れちゃいましょう!

ふれあい広場

  • 住所:熊本県天草市丸尾町12-1
  • 電話:0969-27-5585
  • 定休日:元旦のみ

天草の四季を彩る山海の食材をご当地の器に盛りつけていただく贅沢なひととき。島内に点在する食材は、まるでカレンダーのように季節の移り変わりを教えてくれるかのようです。イルカのヒコーキに飛び乗って美食を旅する休日。何度でも新鮮な驚きに出合えることが天草の最大の魅力です。

天草島旅モデルコース